新潟県に新しい市が………?

先日、とあるTV番組において、この世の中に存在しない都市の名前が出て新潟県内の一部で話題になっているそうです。

 

靴メーカーのリーガルコーポレーションが紹介された。

そこに登場した同社の工場(同社傘下のチヨダシューズ)の所在地は、新潟県加茂市にあるのですが、番組内のテロップでは「新潟県燕三条市」と表示されました。

 

 すると「そんな自治体は存在しない」という指摘が続出し、SNS上で 《燕市三条市は実在するが、燕三条市という名の自治体は存在しないゾ》 《仲は、悪い、両市なのに!合併は絶対にありえねぇ~!》 《都内にも何軒かある「燕三条背脂煮干ラーメン」を食ったことがあって、そういう名の市があると思い込んだマヌケと推察される》 などとツッコまれまくり、「燕三条市」がTwitterのトレンド入りする事態となっているようです。

 

新潟県に存在するのは、隣同士に位置する「燕市」と「三条市」です。

三条市には、新幹線の駅として「燕三条駅」があり、燕市には高速のインターチェンジとして「三条燕インター」があるなど、知らない人にとってはかなりややこしいようです。

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その背景には、両市の300年にわたるドロドロの歴史があるということです。  

 

2017年11月19日に放送された『林先生が驚く初耳学!』(TBS系)で、その経緯が紹介されており、それによると、燕と三条、2つの市は江戸時代から対立しており、いまも仲が悪く、新潟出身の内閣総理大臣田中角栄氏(1918~1993)もかつて手を焼いたほどだったそうです。

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 そんな場所に上越新幹線を通すことになった際、間を取って駅を市の境につくることになったのですが、お互いがメンツを保とうとして、話がまとまらなかった。

そこに角栄氏が登場し、駅名は『燕三条』とし、駅の所在地は『三条市』とする。

その代わり、高速ICの名前は『三条燕』とし、所在地は『燕市』とした経緯があり、こうして全体のバランスを取った折衷案で、問題を収めたということです。

 

江戸時代、燕市は職人の街で、三条市は商人の街でした。

三条の商人は、燕の職人がつくったものを安く買いたたくことが多くあったため、両市は仲が悪くなった、とも紹介されています。

この対立はいまも尾を引いているようで、SNSには 《インターの名前の「三条燕」を連呼していたら燕出身のキャバ嬢に「燕三条だから!!ってか三条と一緒にしないで!」とキレられる始末です》 という書き込みもあるほど。

今回のミスは、地元の人たちにとっては「ただの間違い」では片づけられなかったようですね。

 

以前、新潟県でも開催されたサッカーのワールドカップと時にも、日韓か韓日かで話題になった事がありました。

直接関係の無い人にとっては、どちらでもいい事だとと思いますが………

 

なかなか難しいようですね。

 

今日の一日が、皆さんにとりまして、最良の日となりますように。