雹(ひょう)と霰(あられ)

皆さんは雹、霰のことはご存知だと思いますが、では、その違いは分かりますか?

 

寒気などの影響で6月頃にも激しい風雨一緒に雹が降る事があります。

過去にはゴルフボール大の雹(ひょう)が降り、大きな被害をもたらしました。

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雹被害の写真

 

また、雹により駅の屋根が大破する被害にまで及んだり、駐車していた車のボディにおびただしい数の凹みができた事故もありました。

霰による被害は、粒の大きさの違いから雹程では無いようです。

 

雹(ひょう)と霰(あられ)は、積乱雲の中で作られます。

積乱雲の内部は、地上から上空に向かって強い風が吹いており、この風で吹き上げられた空気は急速に冷却され氷の粒になります。

 

最初は小さな氷の粒ですが、雲の中にある細かい水の粒が付着して少しずつ大きく重くなり、重くなった氷の粒は、地上へ落ちようとするのですが、積乱雲の中の激しい上昇気流で、再び上へと戻されます。

このように何度も上昇と下降を繰り返すうち、氷の粒は更に大きく膨れ上がり、最後には地上に落下します。

この大きな粒が被害をもたらすわけです。

f:id:norihjro:20230217143129j:imageこの氷の粒のうち、直径5ミリ以上のものを雹(ひょう)、直径5ミリ未満のものを霰(あられ)といいます。

特に雹(ひょう)は、2000年に千葉県北部でゴルフボール大の大きさのものが確認されたことがあり、また大正6年には、カボチャの大きさの雹(ひょう)が降った記録も残っているようです!

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気象庁ではだいたい、以下のように区別しています。

●雪あられ
白い色で不とう明な氷のつぶです。固い地面に当たるとはずんで割れることもあり、簡単につぶれます。

 

●氷あられ
半とう明な氷のつぶです。固い地面に当たるとはずみますが、簡単にはつぶれません。

 

●凍雨(とうう)
とう明な氷のつぶで、直径は5ミリ未満です。固い地面に当たるとはずみますが、簡単にはつぶれません。部分的に液体になっていることもあります。

 

●霧雪(きりゆき)
ごく小さく、白色で不とう明な氷のつぶの雪で、直径は1ミリ未満のものを言います。固い地面に当たってもはずまず、こわれません。

 

ちなみに雪は雲から降ってくる氷の結晶です。雪は、ちりやほこりなどを核として、大気中の水蒸気が凍って氷の結晶になることによってできます。

氷の結晶にさらに水蒸気が凍って、くっついて成長し雪の結晶ができあがります。

この雪の結晶が地上に落ちてくる途中でとけて水滴になったものは雨となりますが、溶けずにそのまま落ちてきたものは雪になります。

 

今日の一日が、皆さんにとりまして、最良の日となりますように。