3月も下旬に入り、もうすぐ4月。
あたりまえのことですね。
4月は新しい出会いの季節です。
会社や学校では、入社式や入学式が行われることと思います。
今日は、もうすぐ小学校の入学式を迎える子供達が背負うランドセルについてのお話しです。
自分達の時にはランドセルといえば上のイラストのような、男の子は黒色、女の子は赤色と決まっていましたが、現在ではカラフルなランドセルが販売されています。
ランドセルを選ぶ子供達も迷ってしまうのではないでしょうか?
ランドセルは江戸時代(幕末)に、幕府が洋式軍隊制度を導入する際、持ち物を収納するために、オランダからもたらされたバックパックを利用したのがランドセルの発祥とされています。
またそのネーミングは、オランダ語呼称「ransel(ランセル)」がなまって「ランドセル」になったと言われています。
明治時代以降の本格的な洋式軍隊となった陸軍においても、歩兵などに対して革製のバックパックが採用されていました。
通学鞄としてのランドセルの利用は、学習院の初等科が起源とされ、創立間もない1885年(明治18年)、学習院は「教育の場での平等」との理念から馬車・人力車による登校を禁止しました。
そのために学用品を入れて、生徒が自分で持ち登校するための通学鞄として、ランドセルが導入されましたが、当初はリュックサックのような形だったそうです。
1887年(明治20年)、当時の皇太子だった大正天皇の学習院初等科入学の際に、伊藤博文が祝い品として軍の将校にならったランドセルを献上、それがきっかけで世間に徐々に浸透して今のような形になったとされています。
戦前の皮製ランドセルは贅沢な高級品だった事から、地方や一般庶民の間では風呂敷や安価な布製ショルダーバッグ等が主に用いられていましたが、昭和三十年代以降の高度成長期を迎えた頃から徐々に全国に普及し始めました。
素材は当初、天然皮革だけでなくアルミ製というのもありましたが、全国的に普及してから以降は、合成皮革も使用されるようになり、色や大きさなども流行や時代に合わせて変化してきました。
また、より背負いやすく、より安全に使えるように様々な工夫もほどこされるそうです。
小さな背中に不釣り合いな大きさのランドセルを背負う子供達の姿が、まもなく見れそうですね。
※昨日の3月21日は春分の日でしたが、ランドセルの日でもありました。
今日の一日が、皆さんにとりまして、最良の日となりますように。